☆3分でわかるバレエの歴史☆
”イタリアで生まれ、フランスで育ち、ロシアで発展した”
と言われるバレエ。3分でバレエ史を簡単にたどってみましょう♪
~バレエの起源~
15世紀、ルネッサンス期のイタリアの貴族の宮廷舞踊がバレエの原型といわれています。まだ、バレリーナという職業はなく、貴族達が舞踏会などで踊るステップも今とは全然違うものだったそうです。
この時代のイタリアの華麗なる一族、メディチ家の娘カトリーヌが、16世紀半ば、後のフランスの王アンリ二世のもとへ嫁ぎます。そこでバレエを始め、イタリアの様々な文化(音楽、料理、テーブルマナー等)がフランス宮廷に持ち込まれました。その結果、フランスにおけるあらゆる芸術の水準が上がったのです。
こうしてフランス宮廷でバレエが盛んになり、「太陽王」といわれたルイ14世は自らもバレエを踊り、1661年王立アカデミー(現在のパリオペラ座バレエ学校)を創設。まもなく建築されたガルニエ宮を舞台に数々のバレエが演じられました。その後、職業舞踏家(バレエダンサー)たちが生まれます。この頃から物語のあるバレエ、「バレエ・ダクシオン」の時代が到来します。
太陽王役を踊るルイ14世(wikipediaより画像使用)
~ロマンチックバレエ~
17~18世紀の女性ダンサーは普通のヒールのある靴を履き、貴婦人のような恰好で踊っていました。
ところがここに一人の天才バレリーナが現れます。マリ・タリオーニです。
彼女が1832年に初演した「ラ・シルフィード」(スコットランドの農村を舞台にした物語バレエ)では、トウシューズを履きつま先立ちで音もなく舞い、まるで妖精のような軽やかさで一世を風靡しました。「ラ・シルフィード」の成功は大きく、以降の女性ダンサーはトウシューズを履き、つま先で立つ踊り方をするようになります。
このころに主流だった裾が長く円錐形に広がる衣装が「ロマンティック・チュチュ」です。そしてこの時代の代表作で今も数多く上演されている演目の一つが「ラ・シルフィード」や「ジゼル」でしょう。
マリータリオーニ(wikipediaより画像使用)
https://www.esplanade.com/festivals-and-series/dans-festival/2015/la-sylphide-by-paris-opera-ballet
~クラシックバレエ~
19世紀、政治的要因でフランスのバレエは低俗化していく一方だったころ、ロシアの宮廷文化は華麗な繁栄をみせていました。この頃、ロシア、マリインスキー劇場を中心に活躍し、新しいスタイルのバレエを確立したのが振付家、マリウス・プティパです。
プティパは有名な作曲家チャイコフスキーと共に、「眠りの森の美女」「白鳥の湖」「くるみ割り人形」などの作品を作ります。これが現在、「三大バレエ」と呼ばれており、この頃に確立されたより高度なテクニックを要するバレエの様式をクラシックバレエといいます。
この時代に確立したバレリーナの衣装が、裾が短く傘のように広がった「クラシック・チュチュ」です。このような衣装が生まれたのは、より高度なテクニックを行うバレリーナの足さばきの美しさを見せるためです。
https://matome.naver.jp/odai/2141039753040049601
~モダン・バレエ~
20世紀に入ると、クラシックバレエに対抗するかの如く、ロシア人の資産家であり芸術プロデューサー、セルゲイ・ディアギレフが「バレエ・リュス」というバレエ団を作ります。
「バレエリュス」は古代エジプトやギリシアなどに題材を取り、クラシックバレエとは全く違う斬新でエキゾチックな数々の作品でパリにセンセーションを巻き起こします。 ダンサーは勿論、音楽・美術・台本の全てがまさに時代を先取りするものであり、エネルギーに溢れていました。
後にこれがモダン・バレエの萌芽となります。(モダン・バレエを通り越してその先のコンテンポラリー・ダンスの素ともなったという説もあります)
http://artelivre.net/2017/04/sergei-diaghilev-o-genio-que-revolucionou-o-ballet
https://www.brb.org.uk/hires/production/petrushka
~そして世界へ普及するバレエ~
その後、バレエは世界中に普及、発展していきます。
欧米諸国を始め、日本は勿論アジアでも、今は世界中ほとんどの国にの国立バレエ団があります。
その中でも日本は欧米の国々に比べるとバレエ後進国でしたが、日本人の国民性ともいえる、勤勉さ・努力家な面が高じて、今や世界中のほとんどのバレエ団に日本人ダンサーがいます!!!すごいことです!!!
というわけで、3分でわかるバレエの歴史でした。ついつい語りすぎて5分くらいかかったかもしれませんが、お許しを・・・!
参考文献
http://www.ffortune.net/dance/ballet/history.htm
https://xtreeem.com/I0011217
http://www.dance-site.com/rekishi_balley.htm